ROBOPRO(ロボプロ)は、AIによる市場予測に基づいて自動で資産運用をしてくれるAI投資サービスです。
銘柄選択などの難しい投資判断をすべてAIに任せられるため、知識の少ない投資初心者でも利益を上げられるサービスとして人気があります。
AI任せで利益を出せるROBOPROですが、あらゆる人におすすめできるサービスというわけではありません。SNSではROBOPROをやめた、もしくはやめたいという声も上がっており、デメリットがあるのも確かです。
この記事では、ROBOPROの基本情報やSNSでの評判、メリット・デメリットなどについて解説します。どんな人にROBOPROがおすすめなのかについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ROBOPROとは?
ROBOPROは、株式会社FOLIOが提供するAI投資サービスです。
40以上の指標を分析することで将来を予測し、銘柄の選定から買付、モニタリング、リバランスまで、最適な投資判断をAIが自動で行い資産運用をしてくれます。
投資初心者でもAIに任せきりで資産運用ができるROBOPROですが、危険性はないのでしょうか? ここでは、ROBOPROに関する基本的な情報を紹介し、怪しい点がないかを解説します。
SBIグループの「株式会社FOLIO」が運営
ROBOPROを運営しているのは、株式会社FOLIOです。株式会社FOLIOの基本情報は、以下の通り。
会社名 | 株式会社FOLIO |
所在地 | 東京都千代田区一番町16-1 共同ビル一番町4F |
設立 | 2015年12月10日 |
代表取締役 | 四元 盛文 |
資本金 | 139億2万5933円 (資本剰余金含む) ※2024年7月末時点 |
株式会社FOLIOは、2024年9月時点でSBIグループの完全子会社となっています。ROBOPROを運営するほか、SBI証券に対してはAI投資サービス「SBIラップ」を提供するなど、AI投資の分野での実績が豊富です。
株式会社FOLIOでは、ROBOPROなどAI投資サービスのほか、一般的なロボアドバイザーである「おまかせ投資」も提供しています。また、金融機関向けにはAI投資サービスを実現するためのプラットフォーム「4RAP」も展開しており、AI投資サービスのパイオニアとして存在感を示しています。
東証プライムに上場しているSBIグループ傘下の企業ということもあり、株式会社FOLIOの信頼性は比較的高いと言えるでしょう。特に個人向けのAI投資サービスについては、ROBOPROやSBIラップなど複数のサービスを提供しており、十分な実績を保有しています。
創業は元プロボクサー「甲斐真一郎」
株式会社FOLIOを創業したのは、甲斐真一郎氏。
甲斐真一郎氏はゴールドマンサックス証券などの金融機関に勤めた経験がある一方で、京都大学在学時に1年半ほどプロボクサーとして活動した経験があるなど、異色の経歴を持つ人物です。
甲斐氏は2015年12月に34歳で株式会社FOLIOを創業して以来、誰もが資産運用にアクセスできる環境づくりを目指して、ROBOPROをはじめとする金融サービスを展開してきました。
現在は株式会社FOLIOのFounder兼取締役に就任しているほか、株式会社FOLIOホールディングス代表取締役会長兼CEO、AlpacaTech株式会社取締役を務めています。
現在の株式会社FOLIOの代表取締役は、四元盛文氏。四元氏はリーマン・ブラザーズ証券株式会社やバークレイズ証券株式会社で債券部門や投資銀行部門の業務に従事した経験のある人物です。
両者とも長く金融業界に携わった経験のある人物であり、複数の企業で重要な役職を歴任しています。代表者らの信頼性は高いと言えるでしょう。
サービス概要や手数料
ROBOPROのサービス概要は、以下の表の通りです。
サービス名 | ROBOPRO |
利用手数料 | 年率1.1% |
最低投資金額 | 10万円 |
最低積立金額 | 1万円 |
投資対象 | 米国ETF |
資産クラス | 『株式』 米国、先進国、新興国 『債券』 米国、新興国、ハイイールド 『不動産』 |
ROBOPROの手数料は年率1.1%となっており、運用中の金額に対してかかります。その他の買付手数料や解約手数料などはかかりません。運用額が3,000万円を超える部分に対しては、年率0.55%の割引料率が適応されます。
また、ROBOPROの最低投資金額は10万円からとなっており、初回購入時には必ず10万円を用意しなくてはなりません。運用開始後に追加で積立投資したい場合は、1万円から拠出できます。
ROBOPROはAIにすべての運用を任せるサービスですので、ロボアドバイザーというよりは投資信託に近いサービスとなっています。プロに運用してもらう代わりにAIに運用してもらう投資信託をイメージすれば、ROBOPROのサービスの特徴がつかめるのではないでしょうか。
主なキャンペーン概要
ROBOPROでは2024年9月現在、「長期積立特典抽選プログラム」というキャンペーンを行っています。長期積立特典とは、積立投資を一定期間継続することで、抽選で手数料の70~100%がキャッシュバックされるというものです。
抽選は積立継続回数が15回を超えて以降、3ヶ月ごとに行われます。当選時のキャッシュバック率は、積立継続回数によって以下の表に示す通り異なります。
積立継続回数 | キャッシュバック率 |
---|---|
15、18、21、24回に到達した翌月の抽選 | 70% |
27、30、33、36回に到達した翌月の抽選 | 80% |
39、42、45、48回に到達した翌月の抽選 | 90% |
51回目以降3回継続するごとにその回に到達した翌月の抽選 | 100% |
注意点として、積立を1度でもやめてしまうと継続回数が0回に戻ってしまいます。投資金額の縛りはないため、キャンペーンに参加したいなら最低金額の1万円だけでも毎月コンスタントに積立しましょう。
ROBOPROの評判
ここではSNSでの口コミを参考に、ROBOPROの具体的な評判について見ていきましょう。
実績への評判
ROBOPROの実績に対する評判は、比較的良好です。長期的に運用を続けて利益が出ているという評判が多く見られました。
2020年1月に公開して以来、ROBOPROは2024年8月末時点でおよそ+88.35%の運用実績を残しています。このように確かな実績があるため、利益が出ているという評判は真実だと考えられます。
「やめた」などの悪い評判
一方で、ROBOPROをやめた、もしくは早くやめたいという声も確かに見られました。
よりお手軽に投資できる「ROBOPROファンド」が登場したからやめたというものや、利益が出ていないから早くやめたいという意見が見られました。確かにROBOPROは公開以来+88.35%という好成績を残していますが、始めたタイミングによっては利益が出ない可能性があります。
ROBOPROファンドはSBI証券が提供している投資信託で、ROBOPROが運用を行っています。新NISAで投資ができる、クレカで購入できるなどのメリットがありますが、信託報酬が純資産総額 × 年率1.562%となっており、ROBOPROよりも高額なため注意が必要です。
ポートフォリオの評判
ROBOPROのポートフォリオに関する評判としては、AI独特の投資配分に対する興味や驚きの声が見受けられました。
ROBOPROのAIは40以上の市場先行指標を分析して将来を予測しているため、人間では考えつかないようなポートフォリオを作ることがあります。ROBOPROはポートフォリオを作る際の参考資料にもなるでしょう。
シミュレーションの評判
ROBOPROのシミュレーション予測性能については、下落を回避するなど良い評判が多く見られました。
ROBOPROが株価の暴落を予測して回避したという評判が多く見られ、シミュレーション予測能力については一定の評価がなされています。予測精度の高さはAI投資の強みの1つであり、人間では対処が難しい相場でも正確な投資判断を期待できるでしょう。
リバランスの評判
ROBOPROの自動リバランスに関する評判としては、賛否両論がありました。
ROBOPROの自動リバランスは、1ヶ月に1回行われます。月末のリバランスで利益を出している点が評価されている一方、株価急落時に緊急リバランスがなかった点については、批判する声が見られました。
ROBOPROは頻繁にリバランスを行うため短期的な利益を得られるのが強みですが、突発的な値動きに対応できないのは不安点です。ROBOPROを利用する際は、突発的な値動きに対するリスクがあることを押さえておきましょう。
ROBOPROの評価
ここではROBOPROについて、メリットとデメリットの側面からあらためて評価します。
メリット
ROBOPROを利用するメリットは、以下の3つです。
- 自動で資産運用をしてもらえる
- 短期的な利益が狙える
- セキュリティがしっかりしている
ROBOPROは、入金したお金をAIが自動で運用してくれるサービスです。銘柄選定など専門的な知識が必要な作業をすることなく資産運用できるため、投資初心者が投資を始めるにはうってつけだと言えます。
また、ROBOPROは1ヶ月ごとに市場の動向を先読みしてリバランスを行うため、短期的な利益も狙えます。一般的なロボアドバイザーでは短期的利益を狙えるものがほとんどなく、AIを活用しているROBOPROならではの大きなメリットです。
加えて、SBIグループ傘下の株式会社FOLIOは、セキュリティ体制も徹底しています。顧客の資産を分別管理しているのはもちろん、投資者保護基金への加入や暗号化による強固なセキュリティ対策も行っており、安心して資産を預けられるでしょう。
デメリット
一方、ROBOPROを利用するデメリットは、以下の3つです。
- 自分で商品が選択できない
- 手数料が高い
- NISAに対応していない
ROBOPROはすべての投資行動をAIに任せてしまうため、自分が買いたい金融商品を選ぶことはできません。特定の銘柄を購入したい場合は、別途証券口座を開設して自分で購入する必要があります。
また、ROBOPROの手数料は運用資産額に対して年率1.1%ですが、インデックスファンドにおける信託報酬等の手数料に比べるとかなり高額です。
さらに、ROBOPROはNISAには対応していません。というのも、ROBOPROは1ヶ月ごとに保有資産のリバランスを行い頻繁に売買を行うため、NISAの年間投資枠がすぐに埋まってしまい不向きだからです。
総じて評価すると、ROBOPROはアクティブファンドに近い性質を持った投資商品だと考えられます。上記のようなメリット・デメリットがあることを踏まえたうえで、利用するかどうか判断しましょう。
ROBOPROを比較
ここでは、ROBOPROと似ている2つのサービスとの比較を行います。今回比較するのは、以下の2つのサービスです。
- ウェルスナビ
- SBIラップ
ウェルスナビと比較
ウェルスナビは、株式会社ウェルスナビが運営するロボアドバイザーサービスです。ウェルスナビとROBOPROを比較した結果は、以下の表の通りです。
ウェルスナビ | ROBOPRO | |
---|---|---|
AI活用 | なし | あり |
手数料 | 1.1% | 1.1% |
最低投資金額 | 1万円 | 10万円 |
最低積立金額 | 1万円 | 1万円 |
NISA対応 | あり | なし |
自動リバランス | 半年に1回 | 1ヶ月に1回 |
投資対象 | 米国ETF | 米国ETF |
資産クラス | 『株式』 米国 日欧 新興国 『債券』 『金』 『不動産』 | 『株式』 米国 先進国 新興国 『債券』 米国 新興国 ハイイールド 『金』 『不動産』 |
ウェルスナビがROBOPROに比較して大きく異なっている点は、AIを活用していないことです。ウェルスナビでは5つの質問を元に独自のアルゴリズムで最適な投資配分を構築し、自動で買付を行います。一人ひとりのリスク許容度に合った資産運用をしてくれるのが、ウェルスナビの特徴です。
また、ウェルスナビは最低投資金額が1万円となっており、ROBOPROと比較すると始めやすいのも強みの1つです。資産クラスはROBOPROとほぼ同じですが、リバランスは半年に1回となっており、長期的に安定した運用を行うことを重視しています。
ROBOPROのように頻繁に売買するわけではないため、NISAにも対応しています。リスクを抑えて長期的に運用したい場合は、ウェルスナビを利用するとよいでしょう。
SBIラップと比較
SBIラップは、SBI証券が提供するおまかせ投資サービスです。SBIラップには「AI投資コース」と「匠の運用コース」の2種類がありますが、ここではAI投資コースとROBPROを比較します。
SBIラップ | ROBOPRO | |
---|---|---|
AI活用 | あり | あり |
手数料 | 0.954% | 1.1% |
最低投資金額 | 1万円 | 10万円 |
最低積立金額 | 1,000円 | 1万円 |
NISA対応 | なし | なし |
自動リバランス | 1ヶ月に1回 | 1ヶ月に1回 |
投資対象 | 専用投資信託 | 米国ETF |
資産クラス | 『株式』 米国 先進国 新興国 『債券』 米国 新興国 ハイイールド 『金』 『不動産』 | 『株式』 米国 先進国 新興国 『債券』 米国 新興国 ハイイールド 『金』 『不動産』 |
SBIラップは株式会社FOLIOが開発にかかわっているため、資産クラスやリバランスの頻度がROBOPROと似ています。NISAに対応していないのも同様です。
SBIラップの特徴は、8つの資産クラスを常に保有している点にあります。ROBOPROが市場の状況によっては持たない資産クラスがあるのと対象的で、比較的安定した運用を目指しているものと考えられます。投資対象についてもSBIラップでは「8種類の専用投資信託」となっているのも特徴的です。
また、SBIラップの手数料はサービス利用手数料の0.660%に、実質的な信託報酬の平均値である0.294%を加えた、0.954%という数値になっています。また、最低投資金額も1万円から、最低追加投資金額も1,000円からとなっており、ROBOPROと比較して始めやすいのも特徴です。
ROBOPROをおすすめできる人
ここまでのまとめとして、どのような人にROBOPROがおすすめできるのかを紹介します。ROBOPROは、以下のような人におすすめです。
- 投資初心者
- 投資に時間がさけない忙しい人
- 資金的に余裕がある人
AIに資産運用を任せられるROBOPROは、投資を始めてみたい初心者におすすめです。投資信託では把握しにくいポートフォリオの状況なども、ROBOPROであればリアルタイムに確認できるため、初心者が投資の勉強をするのにも活用できるでしょう。
また、ROBOPROは銘柄選定などの作業にあまり時間をさけない忙しい人にもおすすめです。投資活動のすべてを自動で行ってくれるため、ほったらかしでもAIが資産を増やしてくれるでしょう。
ただし、ROBOPROは手数料や最低投資金額が高額なため、資金的に余裕がない人にはあまりおすすめできません。ある程度資金に余裕があり、AIによる投資に興味がある人であれば、ROBOPROを利用することで面白い発見が得られるでしょう。
ROBOPROのQ&A
最後に、ROBOPROに関するよくある質問とその回答を紹介します。
新NISAへの対応は?
ROBOPROは新NISAには対応していません。頻繁にリバランスを行うROBOPROの特性上、年間投資枠がすぐに埋まってしまう可能性があるため、今後も新NISAに対応することは難しいと考えられます。
新NISAを利用したい場合は、自分でNISA口座を開設して購入するか、新NISAに対応しているAI投資サービスやロボアドバイザーを利用するのがおすすめです。
積立設定は変更可能?
ROBOPROでは初回購入を行ったのち、積立設定をすることができます。積立金額や積立口座はいつでも変更可能です。
ただし、積立設定の変更は、引落日の6営業日前の正午までに行う必要があります。引落日は毎月6日もしくは23日です。引落日を過ぎた後に変更した場合は、次回の積立から設定が反映されます。
確定申告は必要?
ROBOPROでは源泉徴収ありの特定口座を用意しているため、確定申告は必要ありません。ROBOPROで利用できる特定口座は、以下の2種類です。
- フォリオにまかせる:源泉徴収ありの特定口座
- 自分でおこなう:源泉徴収なしの特定口座
確定申告を自分でしない場合は、「フォリオにまかせる」の口座を選んでください。自分で確定申告する必要がある場合は、「自分でおこなう」を選べば2月までに必要書類を作成してくれます。
分配金の仕組みは?
ROBOPROでは、分配金はリバランスにより再投資される仕組みになっています。ただし、報酬にあてるなどの理由で現金のまま保有する場合もあります。
FOLIOはリバランスが月に一回、一方ウェルスナビは半年に一回www
半年に一回www
ありえないww