【目次】
”合法的に行える反則級のインサイダー”を使って全自動で稼ぐという、いかにも怪しげな投資ツール「ROBOT」。月利30%という異常な高利率を謳っています。
詐欺的な投資案件と思いきや、意外な事に開発者のMr.自由億こと「NOBU」氏はテレビ出演もある人物。興味を持っている人もいるのでは。
果たして、全自動インサイダーROBOTは信用できるか?この記事では、詐欺という噂や開発者NOBU氏の情報を紹介し、利用すべきか否か解説します。
【結論】全自動インサイダーROBOTは詐欺?
結論から言うと、全自動インサイダーROBOTは詐欺の危険性もある怪しい投資案件です。関わらない事をおすすめします。
ROBOTの怪しいポイントはいくらでも指摘できますが、とりわけ問題なのが以下の3点。
- 犯罪に巻き込まれる恐れがある
- 異常な高利率を提示している
- 金融庁に登録していない
第一に、ROBOTが謳う「全自動インサイダー」という言葉。この時点でほぼアウトです(笑)
インサイダー取引は、金融商品取引法によって禁止されている行為。この言葉を堂々と使っている時点で、相当危険なサービスと判断できます。
もっとも、ROBOTはFXのバイナリーオプションを活用して稼ぐツールとのこと。なので、会社の内部情報を漏らして稼ぐような、”いわゆる”インサイダー行為はやっていないのかも。
しかし、ROBOTの紹介動画で開発者のNOBU氏は「お金を生み出す胴元と僕がズブズブだからできるやり方」だと語っています。

FXバイナリーオプションは、将来のある時点での為替レートを予想する取引。為替レートは配信業者によって異なるとは言え、おおよそ全世界で共通だからTACO大統領でも無い限り1個人が動かす事などまずできません。
とすると、「胴元とズブズブだからできるやり方」とは、業者と組んで配信レートや注文を操作するくらいしか思い付きません。これは、法的にも倫理的にも問題になる可能性が。
ブローカーがある顧客だけ得するように内部情報を漏らしているわけですから、まさしく”インサイダー”です。ROBOTを利用する事は、不正な手段で儲ける事に加担することで、最悪の場合犯罪に巻き込まれる恐れも。
ただ、実際ROBOTが本当に「胴元とズブズブ」か怪しい。というのも、ROBOTの広告ページは誇大表現に満ち満ちており、何もかも信用ならない。特に怪しいのが”月利30%”という文言。

”月利”ですよ、月利(笑)
単純計算で年利360%、もし月ごとに複利で運用するなら、年利2,000%超というとんでもない数字。
しかも、ROBOTは24時間365日休まず稼働するため、「まったく利益が出ない確率というのは天文学的な確率」とまで豪語。まさかの勝率100%ですか(笑)

実際は、バイナリーオプションのようなリスクの高い取引で確実に稼げるわけありません。何なら一回の取引で全ての資産を失ってしまう危険性さえ。
月利30%というパフォーマンスをバイナリーオプションの自動売買で実現するのはまず不可能で、誇大広告と言って差支えありません。
極め付けとなる問題点は、運営会社が金融庁に未登録ということ。
ROBOTは最終的に有料のオンラインコミュニティに参加する事で使えるツールですが、会員制で自動売買システムを販売・レンタルする行為は、「投資助言・代理業」に当たる恐れが。

当然、ROBOTを運営する「株式会社PRICELESS」は金融庁に登録してません。そのため、金融商品取引法違反で摘発される恐れが。
このように、問題点ばかりのサービスで、ROBOTを利用する事は全くおすすめできません。
ROBOTとは?
ROBOTは、有名投資家NOBU氏と大手証券会社がタッグを組んで開発したという全自動の投資ツール。
30秒単位で利益を追求する超高速トレードシステムを搭載。ボタン1つで起動し、24時間365日稼働し続けて月利30%という非現実的な高利率を実現。
システムには大手証券会社の保有するリアルタイムの相場情報が反映され、確度の高い取引を連発。このような仕組みである事から「全自動インサイダー」を自称しています。
なお、大手証券会社がどこの会社か公表されていません。
一般的に犯罪を想起させる「インサイダー」という単語を使っている時点で、相当怪しい投資案件である事は確か。詐欺の可能性も十分考えられます。
評判は批判的な投稿ばかり
ROBOTを利用した人の評判はほとんど見当たりません。あるのは批判する投稿ばかり。


ツッコミどころ満載の投資案件なので、批判が多いのは当然。「騙された」という声が無いのが幸いです。
一方で、ROBOTを推している投稿も見つかりました。

もっとも、この投稿のリンクを見ると「ナチュラルナイン」というアフィリエイトサイトになっており報酬目的でしょう。実際に利用した人の声ではありません。
開発者のNOBU氏は、40万人の会員を誇るコミュニティで講師を務めた人物なんですがねぇ……
どうしてこんなに利用者の声が見つからないか不思議です。
運営会社は「株式会社PRICELESS」
ROBOTを運営しているのは「株式会社PRICELESS」
会社名 | 株式会社PRICELESS |
所在地 | 大阪府大阪市淀川区西中島6-3-24-P416 |
設立 | 2017年2月7日 |
代表取締役 | 岡村貴弘 |
資本金 | 不明 |
電話番号 | 03-4400-3908 |
メールアドレス | 不明 |
事業内容 | ROBOTの運営 |
資格 | なし |
株式会社PRICELESSは、大阪府に拠点を持つ会社。2017年に設立されていますが、コーポレートサイトもなく事業実態は不明です。
登録されている住所はおそらく「電話代行大阪株式会社」という私書箱サービス。ただ、この会社の私書箱サービスは個人向けしか提供しておらず、なぜ会社の登記に使っているか不明。

代表の「岡村貴弘」氏もどのような人物か分かっていません。謎が多い企業です。
その一方で、PRICELESSは怪しい投資案件界隈ではそれなりに有名で、例えば「LINK」や「PHOENIX」といった類似ツールの提供を行っています。
特にPHOENIXは証券会社と共同開発した事情や、FXバイナリーオプションで稼ぐ事など、ROBOTと共通点が非常に多くなっています。
PRICELESSは設立が2017年なので、長年詐欺的な商売を続けてきた会社でしょう。法律のスキマを突いて高額なサービスを売り付けて来るので、十分気を付けなくてはなりません。
料金は19万8,000円
ROBOTの料金について、広告ページでは一切記載がありません。
しかし、ネット上の記事によれば「自由億FAMILY」というコミュニティに加入する必要があるとのこと。で、その会費が「19万8,000円」。高いですねぇ(笑)
当然、会員になったところで稼げる保証は無く、そもそも本当に自動でトレードしているか怪しい案件。20万円もの大金を支払う価値は一切ありません。
投資手法
ROBOTは、「FXバイナリーオプション取引を自動で実行し利益をあげるシステム」と紹介されています。
バイナリーオプションは、将来のある地点での価格を予想し、特定の価格より高いか安いか、一定の範囲に収まっているかなどを予想する取引のこと。予想が当たればペイアウトを受けられるという、非常にシンプルな取引です。
バイナリーオプションの取引を繰り返して利益を上げているとの事ですが、具体的にどういうタイミングでエントリーするかなどは不明。
また、紹介動画を見るとROBOTは「Bi-Winning」という海外バイナリーオプション業者で取引している模様。

ところが、BI-Winnigの利用規約を見ると「弊社の許可無くクライアント側でロボット、取引システム等を使用したと弊社が判断した場合は利用が停止される」と記載されています。

これ、ROBOTを使ったら利用停止されるのでは……?
動画ではROBOTの実績としてBi-Winningの取引履歴を紹介しており、ここで取引しているのはほぼ確実。利用規約ガン無視です。まぁ、NOBU氏は胴元とズブズブだから、こんな裏技もできるんでしょう(笑)
Bi-Winningは金融庁に登録していない海外業者なので、不正を行っても日本の法律で裁く事は難しいです。
だからと言って、ROBOTを使っても問題無いというわけではありません。グレーな投資手法を使っている事は間違い無いので、利用しない方が賢明でしょう。
実績は信頼性の低い寝言レベル
ROBOTの実績は、公式サイトに利用した人の成果が記載されています。

例えば、自営業48歳の東慎也さんは、12ヶ月で元手100万円から300万円の利益を上げたとのこと。
また、フリーランスライター40歳の中田寛子さんは、100万円の元手から10ヶ月でなんと830万円もの利益を上げたと言います。
すごいですねぇ~1年足らずで9倍になっているじゃないですか(笑)
ここまで信用ならない実績も珍しい。寝言は寝て言いましょう。
利用方法
かなり危険なサービスであるROBOTですが、一応利用方法を紹介します。
ROBOTを利用するには、まず公式サイトからメールアドレスを登録。

アドレス登録後、公式LINEへの登録案内がメールに送られて来るので友達登録を行います。登録後は、3本の紹介動画が送られてくるので閲覧。
最後の動画を閲覧し終えたらコミュニティへの参加案内があるので、その指示に従って申込みを行います。
メールアドレス⇒紹介動画⇒高額サービス・コミュニティの案内という流れは、詐欺的な投資案件に良くあるセールス手法。
ROBOTが絶対に詐欺とは言いませんが、少なくとも詐欺的なセールス手法を真似ている危険な案件である事は間違いありません。
Mr.自由億”NOBU”とは?
ROBOTは、Mr.自由億「NOBU」という人物によって開発されたシステムです。

NOBU氏は地上波テレビへの出演経験もあるが、世間的にはほとんど知られていません。
ここでは、NOBU氏について経歴や実績など、分かっている事をまとめます。
経歴は投資歴15年の敏腕投資家……?
NOBU氏のプロフィールに関しては、詳しい事がほとんど分かっていません。
ハンドルネーム | NOBU |
本名 | 不明 |
ニックネーム | Mr.自由億 |
生年月日 | 不明 |
出身 | 不明 |
年齢 | 42歳(?) |
学歴 | 不明 |
職業 | 投資家 |
経歴 | 投資歴15年 会員数40万人の投資コミュニティで講師を務めた経験あり アメリカ、フィリピン、韓国、インドネシア、シンガポールなどで投資活動を展開 |
投資歴15年でアメリカやフィリピンなど、各国で投資活動を展開してきたとのこと。
不動産や仮想通貨投資に関わってきた他、カジノのアテンドをしたり、インドネシアの銀行の営業をしたりと幅広く活躍していたようです。
出身地や学歴などの個人情報は一切不明ですが、年齢に関しては2025年時点で42歳と思われます。
2018年放送のテレビ番組に出演した際は「35歳」とテロップに書かれていました。

放送では「アツシ」と呼ばれていたが、本名か不明。まぁ、それを言ったら年齢も本当か分かりませんが……
NOBU氏の経歴で注目に値するのが、会員数40万人を誇るアメリカ発の投資コミュニティで講師を務めたこと。日本人第一号講師として認定を受けたそうです。
ただし、コミュニティなどの名称は公開していません。いやいや、公開した方が信用性上がるでしょうに(笑)
大手証券会社とコネがあるとも言いますが、当然のように会社名は明かさず。一見立派な経歴ですが、具体的な情報が無いため何一つ信用に値しませんね。
実績は10億円を稼ぎ出した”Mr.自由億”
NOBU氏は投資によって10億円以上を稼ぎ出した事から、「Mr.自由億」の異名を持っています。
メディア出演した際もこの異名を名乗っており、何でもビットコインバブルで大きく稼いだそう。
ビットコイン女子に「師匠」などと呼ばれていました。
もっとも、この実績も本当か怪しい。
メディアに出演してカリスマ投資家と呼ばれた「神王リョウ」と同じような胡散臭さを感じます。
地上波テレビ番組「有吉ジャポン」に出演
NOBU氏は2018年2月2日放送の「有吉ジャポン」に出演し、広告ページでその実績をこれでもかとアピール。

「厳しいコンプライアンスをクリアして出演した」と言いますが、あんた「10億円男」のテロップで目隠しされてるじゃないですか(笑)
まともな投資家がこんな無礼な仕打ち受けたら怒りますよ。
そもそも、出演した人物とNOBU氏が同一人物かも怪しい。ぽっちゃり体型は似ているものの、顔立ちは目線が隠されているため判断が付きません。
自ら名乗り出ているくらいなので同一人物だと思いますが、だからと言ってROBOTのような投資ツールを販売しているから怪しいのに変わりありません。
テレビに出ている人物だからと言って、安易に信じて飛び付かないよう気を付けてください。