【目次】
アプリの通知が鳴る度に、毎日1万円が手に入るという謎の資産構築アプリ「Ethernal Anthem」。無料体験を受けるだけで10万円が貰えるとまで宣伝しており、怪しい匂いがプンプンします。
調査したところ、Ethernal Anthemに「畑岡宏光」氏が関わっているという情報が。畑岡氏は数多くの怪しい投資案件を販売していた過去のある要注意人物です。
この記事では、Ethernal Anthemの問題点やこのプロジェクトに関わっている人物について紹介し、怪しい副業と言える理由を解説します。
【結論】Ethernal Anthemは信用できる副業か?
結論から言うと、Ethernal Anthemは全く信用ならない副業です。そう言い切れる理由は以下の3つ。
- 誇大広告を出している
- 稼げる仕組みが明らかでない
- 運営企業が金融庁に登録していない
Ethernal Anthemの広告ページには、「誰でも簡単に毎日最低1万円が貯まる」「初期費用0円でお金が貯まる」など、到底あり得ないような文言が並んでいます。


「誰でも簡単に稼げる」などと謳う副業は詐欺の可能性があると、警察庁は注意喚起しています。

Ethernal Anthemの広告ページを見る限り、詐欺の可能性が非常に高いです。仮に詐欺でないとしても、「誰でも簡単に稼げる」など投資ではあり得ない事を無責任に書いている時点で、怪しいサービスで間違いありません。
また、Ethernal Anthemは簡単に稼げると言っておきながら、どのように稼ぐかはっきり説明していません。一応、登録後に送られてくる解説動画ではバイナリーオプションとビットコインの自動売買、FXの自動売買の3つで稼ぐ投資案件と説明しています。
とすると、ファンドのようなもの?ファンドなら投資運用業の資格を持っていなければなりませんが、運営会社の「株式会社RIYODA」は金融庁に登録などしていません。また、会員制で自動売買システムを販売・レンタルする行為も投資助言・代理業にあたる可能性があり、これも金融庁への登録が必須です。
要するに、Ethernal Anthemが説明している仕組みだと、どうしたって法律違反になってしまうわけです。摘発を受けて突然終了してしまうかも知れないサービスを、利用したいと思うか?そもそもの話、Ethernal Anthemは本当に投資しているかすら怪しいレベル。アプリの画面上だけで稼いでいるように見せかける事なんて簡単にできますから。
このように、Ethernal Anthemはどう見たって怪しい副業です。法律違反の可能性も十分考えられるため、決して手を出さないようにしてください。他にも怪しい点が数多くありますが、それらはこれから解説します。
Ethernal Anthemとは?

Ethernal Anthemは、アプリの通知を確認するだけで1万円が貯まるという投資副業。現在無料モニターを募集しており、初期費用0円で稼ぐ事ができるそう。
ちなみに、無料モニターの募集は「500名限定」として広告ページに設置されており、ページを開いている間みるみる減っていきますが、更新すると198人に戻ります。

一瞬の内に、198人が申込みを取り消したんでしょうかね(笑)
「ゲーム感覚で楽しみながら貯まる」とか「日常生活の合間で増える」とか、いかにも気軽な副業であるような文言が並んでいますが、利益を出す仕組みが明確でなく非常に危険な投資案件です。
評判は全く見つからず……
Ethernal Anthemの評判は全く見つかりません。
わずかに「怪しいサービス」と注意喚起する投稿が見られるくらい。


利用する人がほとんどいないのでしょう。
怪しい投資案件に対するリテラシーが上がっている昨今だと、Ethernal Anthemのような胡散臭いサービスを利用する人は減っているのかも。
運営会社は「株式会社RIYODA」
Ethernal Anthemを運営しているのは、「株式会社RIYODA」
会社名 | 株式会社RIYODA |
所在地 | 神奈川県横浜市保土ケ谷区権太坂2-16-1-108 |
設立 | 2020年1月21日 |
代表取締役 | 岩元克久(?) |
資本金 | 不明 |
電話番号 | 080-7584-2967 |
メールアドレス | [email protected] |
事業内容 | Ethernal Anthemの運営 |
資格 | なし |
株式会社RIYODAは東京都品川区に拠点を持つ企業。
住所はおそらく「コーポ保土ヶ谷」という普通のマンションです。

2020年設立で、代表は「岩本克久」とされていますが、Ethernal Anthemの特商法ページには運営責任者として「畑岡宏光」の名前が。

畑岡宏光氏は「TRUST株式会社」の代表を務めている人物。過去に「ビクトリーロード」や「ウィニングアカデミー」といった怪しい投資関連サービスを販売していた人物です。
この畑岡氏がEthernal Anthemにも深く関わっており、Youtubeの紹介動画では彼がプレゼンテーターとして話している様子が見られます。
畑岡氏が関わっている時点で相当怪しい案件ですが、さらに不審なのはEthernal Anthemの特商法ページにある株式会社RIYODAの住所。
国税庁で閲覧できる法人情報では上記の住所ですが、特商法ページでは「東京都品川区西五反田1-26-2 五反田サンハイツ704」という住所に。
つまり、登記されているものと異なる住所を記載しているわけです。
実は、Ethernal Anthemの特商法ページは現在確認できるものだけでも3種類用意されており、全て異なる住所が記載されています。中には運営会社を「有限会社自由人」という別会社としているものさえ。
特商法ページを作成する事は法律で義務付けられていること。その内容にデタラメなものを書いている時点で、Ethernal Anthemの運営が信用ならない事は明らかでは。
料金は49万8,000円!
Ethernal Anthemは”無料”を謳っていますが、調査したところ購入ページを見つける事ができました。
そのページの記載によると、何と料金は「49万8,000円」

「初期費用0円でお金が貯まる」なんて事を書いておきながら、裏では50万円もの料金を取っていた。とんでもないですねぇ……
広告ページを見ても分かる通り、最初から無料モニターなんて募集していないでしょう。おそらく申し込んだら「いま定員になりました!」など言い訳して、このクソ高い謎のアプリを買わされます。
申し込むこと自体が危険な案件でしょう。
投資手法はバイナリーオプションなど?
Ethernal Anthemは、以下3つの方法で利益を出していると説明されています。
- バイナリーオプション
- 仮想通貨の自動売買
- FXの自動売買
どれもリスクの高い投機的な金融商品ですが、どのように安定的に毎日1万円を稼ぎ出しているかは不明。
まぁ、それっぽい単語を出して真実味を与えているだけでしょう。本当に投資を行っているかすら怪しいです。
具体的な実績は1つも無し
Ethernal Anthemを利用した人の実績は、全く見つかりませんでした。
その代わりに、畑岡宏光氏が過去に販売していた投資関連のサービスに関して、「お金を払ったのに受け取れない」「出金ができない」というトラブルはいくつも見つかります。
これらの話が本当だとしたら、まさしく詐欺では?畑岡氏は未だ逮捕や起訴はされていないようですが……
このような評判くらいしか見つからないのだから、Ethernal Anthemでまともな実績が出せるはずありませんね。
利用方法
全くおすすめしないサービスですが、一応Ethernal Anthemの利用方法について紹介します。怪しい投資案件の手口として参考にしていただければ。
Ethernal Anthemを利用するには、広告ページからメールアドレスを登録する必要があります。

メールアドレス登録が済むとEthernal Anthemの紹介動画のリンクが送られてくるので、それを閲覧。動画は全部で3本あります。
全て視聴し終えるとEthernal Anthemの体験版を利用できるように。
で、体験版が終了すると50万円近くする高額アプリの案内が来るという、まぁ、詐欺的な投資案件にありがちな手口ですね。
LINEに登録させるルートもあるようですが、いずれも個人情報を教えるとどのように悪用されるか分かったものではありません。近寄らない事をおすすめします。
Ethernal Anthemの関係者
Ethernal Anthemの特商法ページは3種類見つかっており、それぞれ会社の所在地や運営責任者の氏名が異なっています。
なぜ特商法ページが3種類もあるか謎ですが、ここで注目したいのは運営責任者の氏名。この怪しい投資案件に深く関わっている人物と思われます。
ここでは、Ethernal Anthemの特商法ページに記載された関係者と思われる人物について紹介します。
畑岡宏光
1つ目の特商法ページには「畑岡宏光」という名前があります。

畑岡氏は2000年代からヤフオクを利用しての転売やアフィリエイトで稼いでいた、ネットビジネスの世界ではそこそこ名の知れた人物。
情報商材やメルマガなど、怪しいネットビジネスを黎明期から一通り行って来たまさしくその道の人です。
2009年頃から「投資補助ツール」なるものを販売し始めたらしく、これが現在まで続く悪徳投資商材の源流と思われます。

畑岡氏がこれまで販売してきた投資関連のサービスは数え切れないくらいあります。一例を示すと以下の通り。
- VICTORY ROAD
- Messiah
- WINNING ACADEMY
- THE RICH
- THE ALL
- ADVANCE
- リッチファクター
- マスターマッププロジェクト
- フォローボンバー etc…
数だけは多いですが、どれも「1日1万円稼げる」だの「25日で15万」だの、とにかくラクして稼げるを強調する胡散臭いものばかり。中身は大して変わりありません。
で、まんまとお金を支払ってしまうと連絡が付かなくなるという被害が多発している模様。
正直、怪しい投資案件界隈でもあまり見ないレベルで被害報告が出ています。こんなの放置していいのか……
投資案件と同じくらい会社も乱立しているらしく、Xには彼が関わっている会社を一覧にしてまとめた投稿が見つかります。
#畑岡宏光 グループ#トラスト株式会社#Atomosphere合同会社 #アイテック合同会社#スターフィルド合同会社#合同会社ワンアップ #アシスト合同会社#株式会社キャリアスタッフ #Will合同会社#出資法違反#金融商品取引法違反等#詐欺
— 畑岡宏光から詐欺にあいました (@hataokasagi) April 1, 2023
警察に被害届を出しましょう
泣き寝入りしない
これらの会社のうち、現在畑岡氏がメインの企業としているのが「TRUST株式会社」という被害者をなめ腐ったような名前の企業。
コーポレートサイトも用意しており、まともな企業のように見せかけています。

しかし、上記の投資案件はほとんどTRUST株式会社が運営していたもの。ウェブメディア制作の企業を装っていますが、実態は詐欺紛いサービスを連発した悪徳業者です。
悪評が広まりすぎたためか、現在はEthernal Anthemも含めた投資案件は「株式会社RIYODA」に運営を移している模様。しかし、上記の特商法ページを見てもわかる通り、畑岡氏が深く関わっている事に変わりありません。
畑岡宏光の名前がある時点で、その投資案件で稼げる可能性は微塵も無いと考えるべき。決して関わってはいけない人物です。
岩元克久
2つ目の特商法ページには「岩元克久」という名前があります。

岩元氏に関してはほとんど情報が無く、ただ「株式会社RIYODAの代表」と噂されているくらいしか分かりません。
RIYODA自体が悪評を嫌った畑岡宏光氏が新たに設立したペーパーカンパニーと思われるので、岩元氏がどのような人物かはあまり重要ではない。何なら、実在しない人物である可能性もありますからね。
重要なのは、岩元氏が畑岡氏と繋がりのある人物である事だけ。要は詐欺的な集団の一味という事です。
ちなみに、「岩元克久 詐欺」でGoogle検索すると、怪しい情報がわらわら出てきます。

ほとんどがRIYODA関係の情報で、もし畑岡氏が悪評をRIYODAと岩元氏に被ってもらう事を画策したのであれば、成功しているようですね。
岩元氏もRIYODAも単なるスケープゴートとしての役割しかないでしょう。
後藤善冶
3つ目の特商法ページには「後藤善冶」という名前があります。

この特商法ページは特殊で、運営会社が「有限会社自由人」となっています。自由人は畑岡氏が過去に設立した企業です。
現在の畑岡氏が力を入れている企業はおそらくTRUST株式会社なので、自由人はこの後藤氏に代表を譲っているのかも。
ただ、この後藤善冶という人物も実在しているか怪しいもので、「NEW PRODUCE」という自由人が運営している別のサービスでは氏名が「後藤義”治”」とサンズイの「治」で表記されています。

単なる変換ミスの可能性もありますが、会社の代表の氏名をこんな適当に扱うか?
後藤氏も、悪評の広まった自由人の代表として、畑岡氏が適当に作り上げた架空の人物かも。
ちなみに、有限会社自由人の住所は「東京都品川区西五反田8丁目2-12アール五反田7A」となっており、これまた五反田の単なるマンションの住所です。

畑岡氏を運営責任者とする特商法ページでも住所が「五反田サンハイツ704」となっていますし、TRUST株式会社の住所も「東五反田KBビル」と、全て五反田周辺です。五反田あたりに畑岡氏らが暗躍するグループがあるのでしょう。
畑岡氏を中心とするグループは、今後も新しい企業を乱立し、怪しい投資案件を連発し続ける事が予想されます。そこでも同じように「1日1万円」だの「25日で15万円」だのをラクして稼げる副業、といった謳い文句で広告を出すのでしょう。
彼らのグループに料金を支払ったが最後、連絡が付かず金を持ち逃げされる可能性が非常に高いです。少なくとも、今回紹介した畑岡・岩元・後藤の名前がある投資案件は決して利用しないように。