【目次】
元金融庁職員で現在は金融教育家として活動している「塚本俊太郎」氏。
Youtube「塚本俊太郎の金融リテラシーチャンネル」は2025年7月時点で登録者3万人弱で、NISAの投資方法や個人向け国債の買い方など投資の基礎知識を解説しています。
経歴を見るといかにも立派に見えますが、果たして信用できる人物なのでしょうか?
この記事では、塚本俊太郎氏の経歴や過去に関わったコンテンツについて解説します。
【結論】塚本俊太郎は信用できる?
塚本俊太郎氏が元金融庁職員というのは事実です。その他、明らかにしている経歴も疑惑はなく、信用できる人物と考えられます。
塚本氏が金融庁時代に様々なプロジェクトに関わっていた事は、当時の資料を見れば一目瞭然。頻繁に名前が出ている事から分かります。
「総合政策局総合政策課課長補佐」として、NISAや金融教育の推進に深く関わっていた模様。元々、外資系運用会社でファンドマネジャーを務めていた経歴を活かし、一般人向けにNISAの活用方法・投資方法を教えていたようですね。
他にも、「NISA特設サイト」や「うんこお金ドリル」など、金融庁発のウェブコンテンツ制作に関わっており、金融教育家としての実力は確か。
現在はフリーの金融教育家として、Youtubeチャンネルの運営・メディア出演・講演など、様々な活動に従事しています。今のところ、高額な投資商品を売ったりといった怪しい事もしておらず、非常に信頼性の高い人物です。
塚本俊太郎とは?

氏名 | 塚本俊太郎 |
生年月日 | 1971年 |
出身 | 東京都 |
年齢 | 54歳 |
学歴 | 慶応義塾大学総合政策学部卒業 米国シラキュース大学大学院国際関係論修士卒業 |
職業 | 金融教育家 |
経歴 | 1997年:シラキュース大学修士卒業後、UBS信託銀行に入社 2002年:メリルリンチ・インベストメント・マネジャーズ入社 2012年:ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント入社 2017年:バンガード・インベストメンツ・ジャパン入社 2020年:金融庁に入庁 2022年:フリーランスとして活動開始 |
塚本俊太郎氏は1971年生まれの金融教育家。1997年にUBS信託銀行に入社して以来、アナリストやストラテジストとして数々の外資系金融機関を渡り歩いた実力者です。
2020年には金融庁に入庁し金融教育を担当。NISAの活用方法などを教えるコンテンツ制作に関わり、数々の実績を残しています。
経歴としては優秀かつ堅実。うさん臭いところはほとんどありません。
評判は良いものがほとんど
塚本俊太郎氏の評判は良いものがほとんどです。
Youtube動画のコメントで悪い評判がいくつか見つかりますが、若干論点がズレている印象……塚本氏は特に否定せず丁寧に返信しています。
金融教育家であって、投資講座の講師というわけでも無いので、「予想が当たらないじゃないか!」的な批判は全く見つかりません。解説している内容もオーソドックスなので、批判の起こりようが無いのかもしれません。
逆に言うと、当たり障りが無さすぎるので、すでに投資経験を積んでいる人には塚本氏のコンテンツはあまり役に立たないでしょう。あくまでも投資未経験向けのコンテンツですね。
そのためか、塚本氏の良い評判には「分かりやすい」といったものが非常に多い。Youtubeのコメントでは質問・回答・それに対するお礼が多数書き込まれています。
子どもに伝えたいお金の話📕
— カルビ!"投資・運動・読書"のほどよい資産形成!! (@karubi_cup_1990) July 8, 2024
塚本俊太郎氏(金融教育家)が
学校の先生やNPO法人、金融教育実務家、海外アナリストの方々と対談形式で、お金や経済、子供の金融教育などについて、わかりやすく、時には考えさせられながら読める一冊になっています✨ pic.twitter.com/0drsRvxAs8
塚本俊太郎先生(@shuntarotsu)による投資信託をテーマとした社内研修を実施しました👏🏻
— 桜子 | 𝑮𝒓𝒆𝒆𝒏 𝑴𝒐𝒏𝒔𝒕𝒆𝒓 広報 (@yoko_nii_gm) September 29, 2023
クイズ形式で考えながらの授業が面白く、そして何よりも、塚本先生のわかりやすい解説により理解が深まりました✨
ありがとうございます🙇🏻♀️
(研修に没頭しすぎて受講風景の写真を撮り忘れるという痛恨のミス..🫨) pic.twitter.com/5d0Ngqskdw

コメントを見る限り、50・60代からの質問が多いように見受けられます。実際、塚本氏のYoutubeチャンネルはその年代の人向け動画が多くなっている模様。
よく「退職金を投機に突っ込んで大損してしまった!」なんて高齢者の話を聞きますからね……高齢化社会でこういう人は増えるかもしれませんし、今はこの年代にこそ真っ当な金融教育が必要かもしれませんね。
経歴は数々の外資系運用会社を渡り歩くエリート
塚本氏は慶応大学の総合政策学部を卒業していますが、元々は国連の職員として働くことを志していたとのこと。そのために、卒業後アメリカのシラキュース大学に留学し、国際関係論を専攻します。
ところが、国連に入るための試験は不合格。仕方なく日本に帰国し、外資系のUBS投資銀行に就職します。
UBSでは債券運用部のファンドマネジャーを務めていましたが、5年後の2002年にはメリルリンチ・インベストメント・マネージャーズに転職。アセットアロケーション部門で年金向けの運用などを担当していたそうです。
その後、2012年にはゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントへ転職し、年金向けの運用を担当。さらに5年後の2017年には、バンガード・インベストメンツ・ジャパンの運用部に転職。投資戦略部長となるなど、外資系金融機関を転々とします。
ところが、当時バンガードはアジアからの撤退を進めていたところで、2019年にはとうとう塚本氏もリストラの憂き目に。次の就職先を探している内に、有名経済評論家「山崎元」氏のコラムで金融庁が職員を募集していることを知ります。

一般人が普通に投資をしている海外の状況を見ていた塚本氏は、投資教育の必要性を肌で感じていました。そこで、「投資について学べる機会を増やす」ことを目指し金融庁への入庁を決意。
2年間の任期でZoomを用いたオンライン金融授業や「うんこお金ドリル」の作成など、多くの実績を残します。金融庁での仕事を通じ改めて金融教育の重要性を感じた塚本氏は、フリーの金融教育家として活動していく事を決めました。
現在の塚本氏はYoutubeの「塚本俊太郎の金融リテラシーチャンネル」を中心に、投資について何も知らない人向けのコンテンツを定期的に配信。メディアへの出演歴も多く、今もっとも信用できる投資系インフルエンサーの一人と言って良いでしょう。
実績は講演やメディア出演多数
塚本俊太郎氏は自身の投資実績を公開しているわけではありません。ただ、多数の講演実績やメディア出演実績があります。
直近の主な実績を挙げると以下の通り。
講演
- 金融庁・東京都「親子で学ぼう!おかねってなあに?」
- 慶應義塾大学理工学部「大学生として知っておきたいお金の基礎知識」
- 東洋大学「大学生として知っておきたいお金の基礎知識」
- CAMPFIRE Community「大人が学ぶ「金融リテラシー」実践講座」 etc…
メディア出演・寄稿
- NHKラジオ「Nラジセレクト『お金ワンポイント”iDeCo”で老後に備えるには?』」
- 日テレ「カズレーザーと学ぶ。かわいい子には株デビューさせよ!?一生困らないお金教育2025」
- 讀賣新聞「「長期投資できる」若者の強み 複利効果「雪だるま式」期待」
- 日本経済新聞「楽しく続ける!資産運用の3つの心持ち」 etc…
大学での講演やテレビ出演など、幅広く活動しています。
運用会社時代はファンドマネジャーを務めた経験があるようですが、具体的な数字で実績を公表していないのは少し気になる。まぁ、投資顧問では無くあくまでも「投資教育家」なので、現在の実績はあまり重要視していないのかもしれませんね。
投資手法はオーソドックスな「長期分散投資」
塚本俊太郎氏が推奨している投資手法が、「オールカントリー系の投資信託を長期で積み立てる」というもの。超オーソドックスな手法ですよね(笑)
ちなみに、塚本氏が過去に担当していた金融庁の資料でも、投資信託で少額から始める手法を紹介していたりします。

金融庁時代から一貫してこの手法を意識していると分かります。
「オルカン一辺倒」の投資法には批判もありますが、長期的な資産形成を目指すなら有効な方法であるのは確かでしょう。
Youtube・SNS・出版本
Youtube「塚本俊太郎の金融リテラシーチャンネル」では、投資に関する初心者向けコンテンツを多数配信しています。
動画の内容は、NISAの積立シミュレーション・個人向け国債の解説・60代向けの資産運用方法など。

チャンネル登録者数は3万人弱。ですが、再生回数10万以上の動画が複数あり、投資初心者には人気の高いチャンネルとなっています。
現在運用中のSNSは以下の通り。
SNS | URL |
---|---|
X(旧Twitter) | https://x.com/shuntarotsu |
LINEオープンチャット | https://line.me/ti/g2/SslGkaVaGmdbina1MBimlpOSRBFICcbZr6Egew |
この内、メインはLINEのオープンチャットで、Youtube動画の質問などはここで受け付けています。Xでは質問に対する回答などを発信中。
また、出版本は以下があります。
タイトル | 定価 |
---|---|
今日から楽しむ“金育”(NHKテキスト) | 1,100円 |
今日から楽しむ“金育”新NISA編(NHKテキスト) | 1,100円 |
NHK趣味どきっ!最新版まるわかり 新NISA講座 | 1,320円 |
子どもに伝えたいお金の話: 金融教育のいまを聞く | 1,760円 |
サクッとわかるビジネス教養 金融学 | 1,540円 |
NHK趣味どきっ!MOOK 50代でも間に合う! オトナの“金育” | 1,430円 |
この中で、特に高評価なのが『子どもに伝えたいお金の話:金融教育のいまを聞く』
親子でお金について学べる本として、口コミも非常に良くなっています。
塚本俊太郎の関わったコンテンツ
塚本俊太郎氏は金融庁時代~現在にかけて、様々なコンテンツの制作に携わっています。
ここでは、その中でも代表的なものを紹介。
うんこお金ドリル
「うんこお金ドリル」は、未就学児~小学校低学年向けの学習ドリルシリーズ「うんこドリル」と金融庁のコラボコンテンツ。
塚本俊太郎氏が金融庁職員時代、制作に関わっています。

お金とはどういうものか、投資とは何か、商売とは何か、という経済の基礎が学べます。基本的には子ども向けですが、新成人向けのYoutube動画も制作しており、大人~子供まで楽しめます。
特設サイトにアクセスすれば無料で利用可能。コンテンツ自体のボリュームは多くありませんが、内容はかなり質が高いので、自分のマネーリテラシーをチェックするのに大人でも一度遊んでみて良いかもしれませんね。
NISA特設サイト
「NISA特設サイト」は、資産形成の基礎・NISAの活用方法・シミュレーションまで、投資の基礎を学べる金融庁のサイト。
塚本俊太郎氏はウェブサイトの改正に関わっています。

資産形成の基本として、「長期・積立・分散投資」という塚本氏と同じ手法を推奨。
その他、ライフプランや積立シミュレーションが出来るので、投資初心者はもちろん今NISAで積立投資を行っている人にも役立つサイトになっています。
基礎から学べる金融ガイド
「基礎から学べる金融ガイド」は、金融に関する知識と判断力を身に着けることを目的としたパンフレット。
社会人向けの金融教育コンテンツで、塚本氏が制作に関わっています。

家計管理・ライフプランニング・投資・保険といったFP的な分野だけでなく、ローン・クレジット・投資詐欺の注意喚起なども行っており、社会人に必要なお金の知識が一通り学べます。
内容は充実していますが、あくまでもパンフレットなので、書籍のように読みやすいものではありません。気になる人はチェックしてみてください。
大人が学ぶ「金融リテラシー」実践講座
「大人が学ぶ「金融リテラシー」実践講座」は、大人が学ぶべき金融リテラシーを少人数体制で学べるオンラインコミュニティ。
ここまで紹介してきたのは金融庁時代のコンテンツですが、これは塚本氏がフリーランスになってからのもの。

3ヶ月短期集中型のコミュニティで、価格は1ヶ月あたり「1万5,000円」。主にZoomとLINEオープンチャットを活用し、ライブ講義と質疑応答を通して投資の基礎から丁寧に学んでいきます。
これまで第0回、第1回と開催したようですが、現在は新規募集を行っていません。気になる人は塚本氏のXやYoutubeをフォローしておくと良いでしょう。
ただ、この講座に関しては正直なところ微妙かも……よくある「お金について学ぼう!」系のオンラインコミュニティで、塚本氏のコンテンツの中でも若干うさん臭さが漂うものです。
もっとも、本当にうさん臭いコミュニティは平気で数十万円取りますから、それに比べたらマシかも(笑)塚本氏は信頼性も高い人物ですし、彼の元で本気で学びたい!という人であれば、次回の募集で参加してみても良いかもしれませね。