2025年3月18日、香川県にある地方銀行「百十四銀行」の株価が5日連続上昇。6年ぶりとなる高値を更新しました。
理由は、野村證券と金融商品仲介業務における包括的業務提携が関係しているようですが、詳細を解説していきます。
百十四銀行とは?会社概要など
百十四銀行は、香川県高松市に本店を置く地方銀行。

1878年(明治11年)11月1日に、国立銀行により構想された第百十四国立銀行を起源として、現在も続いているナンバー銀行の一つです。
また、現在は香川県内のみで86店舗運営中ですが、香川県外にも瀬戸内地方を中心に展開している広域地方銀行でもあります。
- 岡山県11店舗
- 大阪府5店舗
- 愛媛県5店舗
- 兵庫県4店舗
- 徳島県3店舗
- 高知県2店舗
- 広島県2店舗
- 東京都2店舗
- 愛知県1店舗
- 福岡県1店舗
上記の合計11都道府県123店舗が存在していることに加えて、中国の上海にも駐在員事務所を置いています。
香川県で根強い支持を受けている百十四銀行は、メインバンクとしている企業が5610社(構成比45.5%)
続く香川銀行が2422社(構成比19.6%)であることから、百十四銀行が圧倒的なシェアを獲得している事が分かります。
百十四銀行の歴史
1878年、前身「第百十四国立銀行」設立
1896年8月、「高松銀行」設立
1898年10月、第百十四国立銀行が営業満期により、国立銀行から普通銀行へ転換。株式会社高松百十四銀行に改組
1900年、高松百十四銀行と高松銀行は下記の銀行を合併や吸収合併
- 1990年7月…高松百十四銀行が高松貯蓄銀行を合併
- 1913年2月…高松百十四銀行が大川銀行を合併
- 1915年4月…高松銀行が讃岐貯蓄銀行を吸収合併
- 1920年12月…高松百十四銀行が宇多津銀行を合併
- 1921年6月…高松百十四銀行が東讃銀行を合併
1924年3月、高松百十四銀行と高松銀行が対等合併。「株式会社高松百十四銀行」設立。以降下記の地方銀行を買収。
- 1928年7月…小豆島銀行
- 1934年8月…同盟銀行
- 1936年2月…松山銀行
- 1941年3月…多度津銀行
- 1943年6月…讃岐貯蓄銀行
- 1945年9月…高松信用組合
1948年6月、現在の株式会社百十四銀行に商号変更
1972年10月、東京証券取引所、大阪証券取引所第2部に上場
1973年8月、大阪証券取引所第1部に上場
2001年3月、2000年に経営破綻した「四国貯蓄信用組合」の事業を譲渡
2005年11月、中国の上海に駐在員事務所を開設
2013年7月、シンガポール駐在員事務所を開設
百十四銀行の株価が5日連続上昇。その理由とは?
2025年3月18日、百十四銀行の株価が前日比150円高(4.21%)となる3705円を記録。この株価は2018年8月以来で約6年7ヶ月ぶりとなる高値を更新しました。
理由は、野村證券との金融商品の仲介業務に関し、包括的業務提携に向け、基本合意書を締結したと発表したこと。
金融商品の仲介業務とは?
金融商品の取引業者である証券会社の委託を受け、登録金融機関である銀行が顧客と金融商品取引業者の間に立って、金融商品取引の勧誘や仲介を行い、金融商品取引を成立させるもの。
野村證券と百十四銀行はこの包括的業務提携で、業務の効率化や高付加価値サービスの提供で事業展開の幅を広げていく思惑が一致したと考えられます。
そして、その思惑に期待した「買い」が入っていることで株価が上昇したのです。
百十四銀行の株価上昇に対する反応
百十四銀行の株価上昇に対するネット上の反応を紹介します。
百十四銀行も取得の倍以上になったから、売りますか。
— ぽん吉 (@1HH7s4aSFU5pLIw) March 21, 2025
百十四銀行も野村證券と包括提携かぁ。結局四国アライアンス証券って伊予銀行だけになったのかぁ。
— ちゃきのすけ (@GHiro0219) March 17, 2025
一人で頑張るのかなぁ。無理だろうけど