エクシア合同会社が破産。ポンジスキーム疑惑や訴訟まとめ

探偵

社員権を販売する手法で金融商品取引業が無いまま出資を募り、ポンジスキームでは?と疑われたエクシア合同会社。2024年10月18日、ついに破産開始決定を受けて完全終了となりました。

この記事では、エクシア合同会社は何が問題だったか、なぜ破産に至ったのか解説します。

また、エクシア合同会社の社長であった菊地翔氏(かけるん)やNO.2の関戸直生人氏、菊地氏のお気に入りキャバ嬢ひめか氏など、関連人物についても紹介します。

エクシア合同会社とは?

エクシア合同会社は、「かけるん」で知られる菊地翔氏が運営していた”自称”貸金業者。

2024年10月18日に東京地裁より破産開始決定を受け、出資者からの裁判も複数受けている泥沼の状況です。

まずはエクシア合同会社はどのような会社だったのか、どのようなサービスを展開していたかを解説し、怪しい点を紹介します。

会社概要

エクシア合同会社のロゴ
K2 College

まずはエクシア合同会社の基本情報をまとめます。

会社名エクシア合同会社
所在地〒106-6215
東京都港区六本木3-2-1
六本木グランドタワー15F
代表者菊地 翔(かけるん)
電話番号03-5572-6000
(お客様相談室)
メール不明
事業内容貸金業
東京都知事(1)第31796号
資格日本貸金業協会会員
第006133号
加入信用機関日本信用情報機構(JICC)
シー・アイ・シー(CIC)

さっそく怪しい点を指摘すると、エクシア合同会社はあくまでも「貸金業者」を自称。つまり、投資勧誘を行っていながら、金融商品取引業の登録はしていなかったわけです。

また、電話番号がホームページの分かりやすい箇所に記載されていないのも怪しい。メールアドレスに至っては探した限りどこにも記載されていないようで、問題が起こった時に対処する気が無いのが丸わかりです。

ホームページ自体はおしゃれなデザインで、まともそうに見えるのがまた恐ろしいところ。怪しい事業を行っている会社ほど、外面はきれいに取り繕っているものです。

ちなみに、エクシア合同会社ホームページは削除されており、閲覧ができません。上記の情報はWebアーカイブで確認したものです。

サービス概要

エクシア合同会社が行っていたのは、高利回りの配当を謳った投資への勧誘。合同会社の社員権を購入する事で出資し、社員権の持分に応じて配当を受ける仕組みになっていました。

エクシア合同会社は利回りが高く、2016年には年97.4%というとんでもない数字を叩き出しています。1年で資金が倍になる投資ということで、多くの人が社員権を購入し出資しました。

  • エクシア・アセット・マネジメント
  • エクシア・デジタル・アセット

集めた資金は、上記関連会社に出資されたり、融資したりすることで運用され、高利回りの配当を実現しているとされていました。

が、このスキーム。2022年9月公布の内閣府令改正で、合同会社の従業員が業として社員権に対する出資を募ることは違法に。

ちなみに社員権というのは、読んで字の如く社員となる権利。合同会社の社員は一般的な会社員と異なり、出資者であると同時に経営者でもあるような存在です。

本来は少人数で事業を始めやすくするための仕組みですが、今回のケースのように悪質な投資勧誘のスキームにしばしば利用されています。

ポンジスキーム疑惑

社員権に対する出資を募り投資勧誘を行っていたエクシア合同会社ですが、実際はポンジスキームだったのでは?と疑われています。

ポンジスキームとは、集めたお金を運用せずに出資金から配当金をまかなう投資詐欺の手法の1つです。詳細が知りたい方は、下記をご覧ください。

ポンジスキームの詳細

例えば、Aという出資者から100万円を受け取り、年利30%の配当を約束。

その後、Bという出資者から同様に100万円を受け取ります。

その間、出資金は運用せず、Aへの配当30万円をBからの出資金100万円から支払い、残りの70万円が懐に入ります。

これがポンジスキームと呼ばれる手法です。

ポンジスキームは言ってしまえば自転車操業なので、出資者を無限に集め続けなければならず、必ずいつか破綻します。

おまけに、出資されたお金は自分のものだと思ってしまう(⁉)らしく、破綻した時には金庫が空になっているケースが多いです。

エクシア合同会社がポンジスキームでお金を集めていたかは、まだ証明されていません。ただ、エクシア合同会社の副社長だった人物が告発を行っているのは確かです。

実際、高利回りを謳って投資を広く募るのは、ポンジスキームでは良くある手法です。

出資金の返還を求めても断った事があるので、エクシア合同会社の手元にお金が残っていないと疑われています。

現在、エクシア合同会社に対する裁判が行われており、真相はそこで分かるかもしれません。2024年10月時点、ポンジスキームはまだ”疑惑”の段階です。

損害賠償訴訟の結果は?

エクシア合同会社に対して、複数の損賠賠償訴訟が行われています。

訴訟が行われるきっかけは、2022年4月に発表したIR「今月の評価額返還上限額到達のお知らせ」にて、返金や配当が出来なくなった。と突然発表したこと。

2022年夏には「エクシア被害弁護団」が結成され、現在評価額の払戻し請求を起こし、2023年5月に勝訴しています。

SNSによると他にも勝訴した事例が多くあるものと見られます。

刑事告発を求める署名運動なども為されており、まさに八方塞がりと言ったところ。

今回の破産による被害者は9,000人、出資総額は850億円とも言われており、現在も多くの裁判が継続中です。

しかし、問題は果たして出資金が金庫に残っているか。もし残っていなければ裁判に勝ったとしても支払い能力がなく、踏み倒される恐れが…

破産管財人による調査の結果が待たれます。

2024年10月18日に破産開始決定

2024年10月18日、エクシア合同会社は東京地裁により破産開始決定を受けました。最新情報では、破産管財人(小田切豪弁護士)による破産手続きが行われている途中とのこと。

ちなみに、2024年2月に代表の菊地翔氏は、「エクシア終了の報告」という文書を出資者に対してメールで送付しています。

なお、子会社「エクシア・デジタル・アセット」は、2022年11月30日に関東財務局から業務停止命令および業務改善命令を受けた後、「Coin Master株式会社」と名称を変えて残っているようです。

「エクシア・アセット・マネジメント」は2023年1月25日に解散しています。

文字通り完全終了となったエクシア合同会社ですが、破産管財人によると、トップである菊地翔氏は現時点で破産申立てを行っていないとのこと。

そのため、今後は菊地氏などエクシア社員に対する訴訟が加速するのでは?と見られます。

エクシア合同会社の評判

ここでは、エクシア合同会社の評判について、著名人やレビューサイトでどのようなことが語られているのか紹介します。

著名人や芸能人の評判

著名人や芸能人の中には、以前からエクシア合同会社に対して怪しいと言っていた人がいます。

例えば、元2ちゃんねる管理人「ひろゆき」氏は、2021年10月29日の生放送内で以下のように語っていました。

本当にFXが当てられる理論なりアルゴリズムなりがあるとすれば、世界中から投資が集まって一般市民から出資を集める必要はありません.。

絶対に勝てる投資のスキームががあるんだったらすぐにお金集まるし、そもそも自分だけでお金倍々に増えるじゃないですか。

YouTubeの内容を抜粋

また、青汁王子の愛称で有名な「三崎優太」氏も、2021年10月31日時点でエクシア合同会社に対する意見を述べています。

エクシアジャパンに出金申請をして一括で出金がすぐできないんだったら、よほどの理由がない限り、やばいと思いますよ。

分割になる明確な理由があるんだったら仕方ないかもしれないんですけど、そこにちゃんとした理由がないんだったら、いよいよ火の車なんじゃないでしょうか。

YouTubeの内容を抜粋

エクシア合同会社が本格的に出金停止になったのは2022年4月頃からですが、それ以前から怪しさに気付いていたようです。

レビューサイトの意見

エクシア合同会社の悪評は至る所で聞かれますが、良い意見は意外なほど無く、投資サービスの口コミ・レビューサイトでも、記事は見当たりませんでした。

これは恐らく、かつてエクシア合同会社がステルスマーケティングを行っていた疑惑があったからだと思われます。

出金停止騒動やポンジスキーム疑惑が浮上した頃、エクシア合同会社を持ち上げていたブログなどが一斉に削除されました。これはまぁ、ほぼステマ確定ですね。

ステマ疑惑の後、レビューサイトなどでエクシア合同会社に関係する記事は削除されたものと思われます。

2024年10月現在、詐欺会社だという悪評記事やSNSでの非難の書き込みばかりが焼け跡に残っています。

なぜ捕まらないのか?疑問の声

出金停止騒動が巻き起こった以前から、怪しいと噂されていたエクシア合同会社。

ポンジスキームだという評判さえ流れるほどで、最終的に破綻まで追い込まれたが、関係者はいまだに逮捕されていません。なぜ捕まらないのか?

SNSなどでは疑問の声が上がっています。

関係者が逮捕されない理由として考えられるのは、社員権購入の募集を行っていたのが、内閣府令改正が施行された2022年10月以前であったからでは?というのがあります。

法令の改正前に行われた犯罪であるため、裁くことが出来ないのか、エクシア合同会社のスキームが詐欺的なもの、と証明されていないからかもしれません。

となると、今回エクシアが破産管財人の手に渡ったことで真相が解明され、今後菊地翔氏らが逮捕される可能性も考えられます。

エクシア合同会社のスキームに刑事事件として立件される要件が揃っているのかは分かりませんが、詐欺的ということは誰の目にも明らか。

菊地氏らが急転直下逮捕される可能性もゼロでは無いため、今後の展開を待ちたいところです。

エクシア合同会社の主な関係者

ここでは、エクシア合同会社に多かれ少なかれ関わっている人物についてまとめます。

社長「菊地翔(かけるん)」

エクシア合同会社代表菊地翔(かけるん)のInstagramアカウント
本人Instagram

かけるんの愛称で知られる菊地翔氏は、エクシア合同会社の社長であった人物。経歴は下記詳細をご覧ください。

菊地翔(かけるん)の経歴

北海道出身。東京モード学園を卒業後FXを独学で学び、6年半の研鑽を積んだ結果「天才的なトレーダー」として才能を開花。

2008年頃に専業FXトレーダーとなり、最大で年間利益率2500%と圧倒的な数字を自称。

1週間で7,500万円稼いだ話もあり、そんだけ稼いだのなら満足しそうなものですが、2015年さらに成り上がりたいのか「エクシア合同会社」を設立。

菊地翔氏を有名にしたのは、とにかく派手なその暮らしっぷり。毎晩のようにキャバ嬢と高級シャンパンを開ける様子をSNSにアップし、知名度を上げました。

高級シャンパンに使われたお金が正当な報酬なのか、それとも社員の出資金なのかは分かりません。

2022年11月28日には「度重なる風評被害(⁉)」に対する責任を取る形で社長を辞任。要するに、出金停止騒動を受けて逃げたわけですね。

一時ドバイに逃げたなど噂がありましたが、現在は一応日本にいるようです。

エクシア破綻時の出資者は9,000人、出資総額は850億円とされており、お金を集める才能は間違いないでしょう。ただそれだけの人物です。

エクシア合同会社を破綻させた時点で、彼にトレーダーとしての才能が無いのは明白。

金のあることを見せびらかす奴は信用ならない。その典型と言える人物でした。

エクシアNo.2「関戸直生人(せきどなおと)」

関戸直生人氏は、エクシア合同会社のNO.2と目される社員です。

愛知県出身で工場で働きながら小説を執筆し、2014年には『ありがとうがいいたくて』という作品をAmazon kindleで出版しています。

関戸氏と菊地翔氏を結びつけたのは、エクシアの元副社長で現在も不正行為に対する告発を続けている「伊藤大輔」氏。もともと関戸氏は伊藤氏の地元の後輩で、いわば先輩から誘われる形でエクシアに参加したようです。

伊藤氏はその後、出資者に配当を支払ったことに対し「横領だ」と因縁をつけられ、エクシア合同会社を退社させられます。

しかし、関戸氏は先輩について行かず、菊地氏同様エクシアで成り上がりスタート。ある生配信にて2020年3月の収入を公開していますが、何と「2億7103万7786円」とのこと。

本当に稼いでいたのか、出資者の金を横領したかはさておき、成金っぷりを大いに見せつけています。

エクシア合同会社の関戸直生人の給与明細
YouTubeより抜粋

関戸直生人氏の現在は、よくわかっていません。

一部では自宅マンションを売却し、所得隠しのためにパートナーと偽装離婚したとも言われています。

いずれにせよ、エクシア合同会社が破産した今、彼に向けられる責任追及の声が大きくなるのは確かでしょう。

元顧問弁護士「若狭勝(わかさまさる)」

エクシア合同会社の元顧問弁護士「若狭勝」
本人Xより

若狭勝氏は、エクシア合同会社の顧問弁護士を務めた人物。

検事として東京地検公安部長などを勤め上げ、退官後は弁護士として活躍。政治団体「日本ファーストの会」の代表に就任するなど、政治家としても有名な人物です。

若狭勝氏は、言ってしまえば単なる顧問弁護士であり、エクシア合同会社のあくどい商売に対する責任は無いように思えます。

が、SNSでは彼に対して責任追及をする声が多く見られるのも確か。

要するに、「若狭氏のネームバリューを信じて出資した」人が多数存在し、エクシアの広告塔のようなものだから、その責任を取って欲しいということ。

これに関しては、具体的に賠償金を支払うなど、責任を取ってもらうのは難しいと思われます。

というのも、若狭氏は顧問弁護士で外部の人間。責任を追及すべきは、勧誘を行ったエクシア合同会社の菊地翔氏らであることは間違いありません。

ですが、事実を知った後も自ら進んで広告塔となっていたのであれば、責任を追及されて然るべきです。

それをしなかった。ということは、甘い汁を啜っていたのでは……と疑われても無理はないかもしれません。

令和NO.1キャバ嬢「ひめか」

エクシア合同会社代表「菊地翔(かけるん)」がお気に入りのキャバ嬢「ひめか」
本人Xより

エクシア合同会社に対する責任追及が激しくなる過程で、菊地翔氏のお気に入りキャバ嬢「ひめか」氏に対しても批判が。

ひめか氏は大阪北新地NO.1キャバ嬢と言われ、「令和NO.1キャバ嬢」とまで称される人物。18歳の頃からキャバクラで働き始め、3ヶ月で店のNO.1に登り詰めた伝説を持っており、メディアにも多数出演しています。

菊地氏はひめか氏の「太客」で、一晩で数千万円を使い果たすなど派手に遊んでいました。その様子がSNSで配信されていたのだから、エクシア合同会社の出金停止騒動後、ひめか氏に対しても批判が集中。

この件に関しても、若狭勝氏の場合と同様、ひめか氏はとばっちりを受けているだけのように見えます。ひめか氏は単なるキャバ嬢であって、外部の人間です。菊地氏のばらまくお金が出資者のものか、知ることは出来ないし、知る義務もないでしょう。

ところが一方で、ひめか氏が菊地氏のお金の出所を知ったうえで、気づかないふりをして金を出させたという噂もあります。

この噂が本当であれば、ひめか氏もいわばエクシア合同会社の共犯であり、説明責任を果たすのが筋。

法的な責任追及は難しいが、出資者のお金が彼女のシャンパンに消えたのだから、事情を知っていたのであれば納得の行く説明を求められても仕方がないでしょう。

ただし、エクシア合同会社の出金停止騒動の渦中で、ひめか氏はSNSで経緯の説明も行っているし、文春オンラインのインタビューに答えています。内容を要約すると、

キャバ嬢という仕事上、菊地氏の評判が悪いからといってシャンパンを断ることはできなかった

とのこと。SNSに自慢するような投稿をしたことは「反省している」らしいです。

彼女の言葉が真実かは疑わしいが、ひめか氏が菊地氏と共謀していた確たる証拠が出ない限り、これ以上の責任追及は難しい。

もし進展があるとしても、菊地氏の逮捕が決まってからでしょう。続報が待たれます。

エクシア合同会社が破産。ポンジスキーム疑惑や訴訟まとめの口コミ

まだコメントがありません。

口コミ投稿フォーム

注目マークを表示する場合は「ON」にしてください。