合同会社クリアースカイにやばい評判 – 投資詐欺事件の全貌とは?
テレビや新聞で「合同会社クリアースカイ」の報道を見て、「どんな会社?」「なぜやばいの?」と不安や疑問を感じていませんか?
同社の実態は、先端技術を煙幕にした実態のない「現物まがい商法」の疑いが強い構造です。
本記事では、約250億円を集めた巧妙な手口や破産申し立ての経緯、今後の見通しを解説しますので、是非最後まで読んでいってください。
【目次】
合同会社クリアースカイとはどんな会社か
合同会社クリアースカイは、京都市を拠点にIPFSサーバー関連事業を展開していた小規模法人です。
テレビや新聞で大きく報道された背景を理解するために、まず会社の基本的な姿を確認しておきましょう。
会社の基本情報(所在地・代表者・設立経緯)
同社クリアースカイは、資本金わずか300万円・従業員10名という小規模な会社です。
帝国データバンクおよび東京商工リサーチの報道によると、代表社員は辻蘭真氏、所在地は京都府京都市下京区西境町149とされています。
小規模な組織でありながら、2023年9月期に約7億円だった売上高が2025年9月期には約29億円へと急拡大したと報じられており、短期間での急成長が後に問題視される一因になっていきました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 合同会社クリアースカイ |
| 代表社員 | 辻蘭真氏 |
| 所在地 | 京都市下京区西境町149 |
| 設立 | 2020年11月 |
| 資本金 | 300万円 |
| 従業員数 | 10名 |
IPFSサーバー事業を看板にした勧誘モデルの概要
合同会社クリアースカイのビジネスモデルは、「サーバーを購入すれば収益が得られる」という仕組みを軸にしていました。
具体的には、契約者がサーバーの所有権を購入し、同社がそのサーバーを預かって第三者へレンタル・運用。その後、元本に利益を上乗せした金額で買い戻すという流れです。
産経新聞では買い戻し時に10%が上乗せされると説明されており、データ・マックスでは元本へ利益を上乗せした額を仮想通貨で支払うスキームも報じられています。
なお、買い戻しの時期については媒体によって差があり、「1〜5カ月後」と伝えているものもあるため、契約内容の詳細は一様ではなかった可能性があります。
問題は、この仕組みが「物品の売買」という外形をとっていた点です。買い物なのか投資なのか曖昧なまま契約者が増えていき、この形式上の曖昧さが後に大きな問題として浮上することになります。
形式上は商品取引でも、実態が資金集めであれば、そのリスクは通常の買い物とはまったく異なります。
Web3.0・分散型技術を前面に押し出したビジネスの実態
合同会社クリアースカイが信頼獲得に活用したのが、「IPFS」「Web3.0」「分散型ストレージ」といった先端技術のキーワードです。
IPFSとは、従来の中央集権型サーバーに依存しない分散型のファイル保存・転送の仕組みで、情報の改ざんや漏えいに強いとされる技術概念です。
同社はこれらの言葉を用いて、次世代型のWeb3.0技術で企業の情報資産を安全に保護する仕組みを目指すと説明していたと報じられています。
実在する技術の名称を使っているため、聞き手はかえって疑いを持ちにくくなりますが、被害者弁護団は「サーバーはそもそも存在せず」と断言しており、TSRの調査でも「投資対象のサーバーは実在が確認できない、またはごく一部しか存在しない可能性が高い」と報告されています。
難解な技術用語が、事業の透明性を高めるどころか内実を見えにくくする「煙幕」として機能していた可能性は否定できません。
クリアースカイが「怪しい」と言われ始めた理由
合同会社クリアースカイへの疑念は、ある日突然噴出したわけではありません。勧誘の手口、利回りの非現実性、そして返金トラブルという3つの問題が積み重なって「怪しい」という評判が広がっていきました。
リアルセミナーとオンライン勧誘で広がった投資案件
合同会社クリアースカイは、リアルセミナーとオンラインセミナーを組み合わせながら全国で契約者を集めていたとYAHOOニュースは報じています。
勧誘の広がりを支えたのが、多層的な代理店制度です。最上位に7社の「特別代理店」が置かれ、その下に多数の一般代理店が並ぶ構造で、特別代理店には「執行役」という肩書きが与えられてセミナー開催や勧誘を担っていました。
さらに、一般の投資家が新たな投資家を紹介することで代理店化できる仕組みも用意されており、紹介者には投資額の約10%が報酬として支払われていたとされています。
会社の広告よりも、実際にお金を受け取った知人や、「執行役」という肩書きを持つ人物からの言葉のほうが信用されやすいのは当然です。こうした多層構造が、被害を連鎖的に拡大させた大きな要因でした。
「月利10%」高利回りをうたった勧誘トークの問題点
東京商工リサーチの債権者会見要旨によると、同社は「3カ月で10%の利回りで買い戻す」と投資家に説明していました。
年換算すると約40%に相当するこの数字は、通常の金融商品では到底あり得ない水準です。
問題の核心は、この高利回りが事業収益によって支えられていたわけではなかった可能性にあります。弁護団の説明では、実態としては実物資産の運用収益ではなく、新規出資金を原資として既存投資家へ配当を行う構造だった可能性が高いとされています。
加えて、投資家への配当と紹介報酬を合わせると年間で最大80%の資金が流出する計算になり、通常の事業では成立し得ない構造だったと指摘されています。
つまり、魅力的に見えた利回りは新しい出資者のお金で成り立っていた可能性が高く、それ自体が持続不可能な構造であったと言えます。
出資金が返還されないと訴える被害者が続出した経緯
利用者の不信感が決定的になったのは、「返金されない」という現実に直面した瞬間です。
2026年に入って買い戻し金の支払いが遅延し始めると、契約者の間に動揺が広がりました。それまで「3カ月で10%」という約束通りに入金があった人ほど、遅延は突然の異変として映ったはずです。
さらに2月18日以降は会社との連絡自体が取れなくなり、「怪しい」という疑念は「騙された」という確信へと変わっていきました。
FNNが報じたように「払い戻しが行われなくなった」と訴える声が全国各地で続出し、孤立していた被害者一人ひとりの不満が表面化していきました。
債権者による破産申し立て – 合同会社クリアースカイ事件の経緯を時系列で整理
支払い遅延から連絡不能、そして全国規模の破産申し立てへ。合同会社クリアースカイの問題がどのように表面化し、法的手続きへ発展したのか、経緯を順に見ていきます。
2026年4月7日、京都地裁へ破産申し立てまでの流れ
合同会社クリアースカイへの破産申し立ては、2026年4月7日に31都道府県の顧客205名が京都地裁へ一斉に申し立てる形で行われました。
問題が表面化した発端は、2026年に入ってからの買い戻し金の支払い遅延です。その後、2月には同社と連絡が取れない状況へと急速に悪化。返金を求めても応答が得られなくなった契約者たちが弁護士へ相談し始め、法的手段に踏み切ったのがこの一斉申請です。
今回の手続きは「第三者破産(債権者破産)」と呼ばれる手法で、会社自身が手続きを申請するのではなく、被害を受けた債権者側が裁判所に申し立てる方式です。
申し立て時点での負債総額28億1,806万円の内訳
今回の破産申し立てで主張された負債総額は、債権者205名に対して約28億1,806万円です。申し立て代理人は加藤博太郎弁護士(加藤・轟木法律事務所、東京都港区虎ノ門)が務めました。
ここで重要なのは、この数字が確認済み被害の一部にすぎない点です。産経新聞によれば申し立て人の主張する未返還額は約28億円に上りますが、東京商工リサーチとデータ・マックスによると潜在的な債権者は約5,000名、総額では約250億円規模に膨らむ可能性があるとされています。
| 区分 | 人数 | 金額 |
|---|---|---|
| 申し立て参加者(確定) | 205名 | 約28億1,806万円 |
| 潜在的な債権者(推計) | 約5,000名 | 約250億円規模 |
申し立て額の約9倍に相当する被害が潜在的に存在するとみられており、今回の手続きはあくまで氷山の一角への対応です。
経営陣と連絡が取れなくなり事実上の破綻状態へ
帝国データバンクの倒産速報によると、2026年2月18日以降、合同会社クリアースカイとの連絡が取れない状況が続いていました。
経営陣と完全に連絡が途絶えた状態で資金だけが戻ってこないという局面は、契約者にとって手も足も出ない状況です。会社側が事業継続の意思や返済計画を示さないまま消息不明に近い状態となったことで、東京商工リサーチの債権者会見要旨では「現在は経営陣と連絡が取れず、事実上の破たん状態にあるとみられる」と説明されています。
こうした状況下では、資産の隠匿や散逸が進むリスクもあります。だからこそ被害者側は、経営者側の動きを待たず、裁判所の関与を求める形で第三者破産を選択したのです。
合同会社クリアースカイによる被害の深刻な実態 – 約5,000人・250億円規模の可能性
「約5,000人・約250億円」という数字は、なぜここまで大きくなったのでしょうか。被害の広がりと、それを報じた調査機関のデータを整理します。
被害者数と被害総額の推計はなぜこれほど大きいのか
今回の破産申し立てに参加した債権者は205名・約28億円でしたが、弁護団は潜在的な被害者が全国で約5,000人・約250億円規模に達する可能性があると主張しています。
申し立て参加者の約24倍もの被害者が存在するとみられる理由の一つは、代理店を介した多層的な勧誘ネットワークです。全国に広がる代理店と紹介制度を通じて契約者が積み上がったため、被害者の全容を把握すること自体が難しい状況にあります。
また、被害を受けたことを周囲に言えずに弁護団へ相談できていない人も多いとみられており、実態はさらに大きい可能性も否定できません。
一方で「約5,000人・約250億円」はあくまで弁護団による推計値です。今後の破産手続きを通じて、実態が順次明らかになっていく段階にあることも押さえておく必要があります。
全国各地に広がった被害の地域分布と被害者層
今回の破産申し立ては31都道府県から205名が参加する形で行われており、被害が特定の地域に限らず日本各地に広がっていたことが数字として表れています。
東三河地域(愛知県)の地方紙である東愛知新聞は、豊橋市の特別代理店「ミキコーポレーション」を通じた未償還残高だけで16億7,370万円に上ると報じており、大都市圏のみならず地方でも深刻な被害が生じていたことがわかります。
リアルセミナーとオンラインセミナーを組み合わせた全国展開の勧誘構造が、都市部・地方を問わず被害を広げた背景にあります。
帝国データバンク・東京商工リサーチが報じた詳細データ
この問題を読み解くうえで注目すべきは、日本の二大企業調査機関である帝国データバンク(TDB)と東京商工リサーチ(TSR)がそれぞれ独自に取材・報道している点です。
帝国データバンクは倒産速報として会社の基本情報・負債総額・破産申し立ての経緯を速報し、「2月18日以降は同社との連絡が取れない状況となっていた」という事実も明記しました。
一方、東京商工リサーチは4月8日付で債権者会見の内容を報じており、「実在しない投資対象を用いて出資を募っている点から詐欺罪に該当する可能性も指摘されている」と記録しています。
第三者機関として信頼性の高い二社が、ほぼ同じ方向性の事実を独立して報じている点は、この問題の深刻さを裏付ける根拠として重要です。
合同会社クリアースカイへの弁護団・消費者庁への告発と法的対応の現状
破産申し立てから消費者庁への告発へ。合同会社クリアースカイをめぐる法的対応は、民事・行政・刑事の三方向から同時に進んでいます。
被害者弁護団が消費者庁に業務停止命令を求めた経緯
破産申し立てから1週間後の2026年4月14日、被害者弁護団はクリアースカイおよび一部代理店を消費者庁に告発しました。告発の根拠は「預託法違反」です。
預託法とは、消費者から商品を預かり利益を約束する取引を規制する法律で、実態を伴わない現物まがい商法はこれに違反する疑いが強いとされています。
加藤博太郎弁護士は4月中に消費者庁に申し立てを行う予定と表明しており、行政処分を通じて現在進行中の被害拡大を止めることも狙いの一つです。
第三者破産申し立てという手法を選んだ理由と狙い
弁護団が「まず破産申し立て」という手法を選んだのは、資産保全の速度が最大の理由です。経営陣と連絡が取れない状態では交渉も任意の資産開示も期待できず、裁判所が破産管財人を選任することで初めて会社の財産を公的に凍結・調査できる状態になります。
倒産から時間が経つほど資産が散逸・隠匿されるリスクが高まるため、民事訴訟よりも即効性のある破産申し立てが優先されました。
また第三者(債権者)からの破産申し立てという形式は、会社側が自己破産を申し立てるのと異なり、経営陣の意思に依存しない点が重要です。弁護団は「経営陣が自主的に動く保証がない以上、債権者側が裁判所に関与を求めるしかない」との判断に至ったとされています。
破産手続きが開始されれば、会社の全財産は管財人の管理下に置かれ、その後の換価・配当を通じた被害回復の入口が開かれることになります。
集団訴訟・刑事告発へと向かう包囲網の現状
加藤弁護士はTSRの取材に対し「大型の詐欺事件として集団訴訟を行い、加害者の責任を追及していく。また、詐欺や預託法違反での刑事事件化も目指していく」と明言しています。
さらに注目すべきは、責任追及の対象が会社本体にとどまらない点です。TSRの報道によれば、弁護団は「クリアースカイと同様に、特別代理店側にも破産申し立てや告発を行い、責任を追及する」と語っており、約10社が確認されている特別代理店ネットワーク全体への包囲網が広がっています。
現状は、第三者破産(財産保全)・消費者庁告発(行政処分)・集団訴訟(民事賠償)・刑事告発という四つの手段が同時進行している段階です。法的手続きの整理が進むにつれ、被害回収と責任追及の全容が明らかになっていく見通しです。
クリアースカイの手口 – なぜ多くの人が騙されたのか
「怪しい」と感じながらも信じてしまった人が全国で約5,000人に上るとされています。手口の巧妙さを分解することで、被害が広がった構造が見えてきます。
「サーバー購入=投資」という曖昧な商品設計の巧妙さ
この案件で多くの人が判断を誤った背景の一つは、「投資ではなく物品の購入」という形式にあります。サーバーという実物を「買う」形をとることで、一般的な投資商品とは別物に見えます。
しかし実態は、東京商工リサーチの取材に対し加藤博太郎弁護士が「実在しない物への投資を謳う現物まがい商法だ」と明言しているように、物品の売買を装いながら実質的に資金を集める仕組みでした。
「モノを買う」という感覚が、投資特有のリスク意識を鈍らせる。この巧みな設計が、幅広い層を取り込む入口になっていました。
著名人・警察コラボ・権威づけを活用した信頼演出の実態
合同会社クリアースカイが契約者を集めた背景には、技術説明だけでなく「信頼できる人・機関が関わっている」という印象を作り出す巧みな仕掛けがありました。
週刊文春の報道では、元阪神タイガースの関本賢太郎氏が同社の顧問に就任したとされ(同社関係者の証言)、設立5周年パーティやセミナーへの登壇を通じて広告塔的な役割を果たしていたことが報じられています。なお関本氏の所属事務所は「広告塔として関与した事実はない」とコメントしています。
関本氏自身も約3,000万円を出資しており、「あの選手も投資している」という事実が周囲の信頼形成につながった可能性があります。
さらに同社は、警視庁・京都府警・愛知県警など全国の警察とのコラボセミナーを開催しており、被害者の中に「警視庁も応援している国家のプロジェクトと聞いた」という証言があるのも、こうした活動が背景にあったと考えられます。
著名人の顔と警察という公的機関の名前が並ぶ場では、投資内容そのものへの疑念よりも「関わっている人への信頼」が先に立ちやすくなります。権威づけによる信頼演出が、技術説明と組み合わさることで勧誘効果を大きく高めていたと見られます。
紹介制度による口コミ拡散の仕組み
合同会社クリアースカイがこれほどの規模で被害を広げた構造的な要因が、多層的な紹介制度です。会社の広告よりも「実際に稼いでいる知人の話」のほうが説得力を持つのは当然で、こうした口コミが被害を全国31都道府県へと広げた一因になったと考えられます。
こうした仕組みでは、紹介した側もされた側もともに被害を受けるという二重の悲劇が生まれやすく、SNSやセミナーを通じた口コミが被害拡大を加速させた構造的な要因でした。
クリアースカイに関するネット上の評判と口コミ
破産申し立て前からネット上に警戒の声はありました。それでも被害が拡大した理由と、破産後に噴出した被害者の声を整理します。
早期から詐欺を疑う声が上がっていたにもかかわらず拡大した背景
合同会社クリアースカイへの疑問の声は、2026年の報道よりはるか前から存在していました。2024年2月にはアメブロで「詐欺?合同会社クリアースカイのサーバー事業について思うこと」というタイトルの記事が公開されており、同年3月にはnoteにも「合同会社クリアースカイは詐欺かを調べてみた」という投稿が確認できます。
しかし、これらの記事は最終的に「詐欺の証拠は見当たらない」という結論で締めくくられているものが多く、警告としての機能を十分に果たせていませんでした。
外部からの警告よりも、実際に利益を受け取った紹介者の声が勝り続けた構造が、被害を2年以上にわたって拡大させた背景にあります。
被害者が語る「信じてしまった理由」とはなにか
出資者にとって「買い戻し保証付き」という条件は、リスクを感じにくい構造でした。MBSニュースによれば、クリアースカイは1口110万円でサーバーの所有権を販売し、3カ月後に10万円の利益を上乗せして買い戻すという具体的な金額を提示しており、被害者が信じた理由は「欲」ではなく、権威づけ・保証・具体的な数字という複数の要素が重なった結果でした。
破産申し立て後に噴出した被害者の怒りの声
2026年4月7日の破産申し立てを機に、クリアースカイをめぐる怒りの声が一気に可視化されました。
2026年4月7日、破産申し立て当日にnoteに投稿された記事では「最初から『これはおかしい』と思っていたものが、そのまま現実になった」「まともなビジネスであの水準のリターンが安定して出るのであれば、わざわざ個人から100万円単位で資金を集める必要はない」という指摘が公開されています。
「実態のない商品に資金を預けていた」という事実が明らかになるにつれ、被害者の怒りは返金要求にとどまらず刑事責任追及へと向かっています。
合同会社クリアースカイ事件の今後の見通し – 被害回復はできるのか
財産保全・行政処分・刑事追及という三方向の手続きが同時進行しています。被害回復の現実的な見通しと、今後の焦点を整理します。
破産手続き開始後に期待できる財産保全の範囲
弁護団が第三者破産を選んだ直接の理由は「財産の保全」です。弁護団は記者会見で「破産により財産を保全する必要がある」と明言しており、破産手続きの開始によって会社財産が裁判所の管理下に置かれることを優先しました。
ただし、財産保全と被害回復は同じではありません。資本金300万円・従業員10名の小規模法人である上、TSRの調査でサーバーの実態が乏しいことも判明しており、潜在的な被害総額250億円に対して回収可能な資産がどれほど残っているかは現時点では不明です。
財産保全は被害回復の出発点であり、回収額の確定にはなお時間がかかる見通しです。
弁護団が語る返金・損害賠償の現実的な見通し
弁護団は「大型の詐欺事件として集団訴訟を行い、加害者の責任を追及していく」と明言しています。会社本体だけでなく、特別代理店側への破産申し立てや告発も視野に入れており、責任追及の範囲は広げられています。
しかし、実際の回収見通しについては、楽観できる状況ではありません。前述の通り事業実態が乏しいとみられることに加え、配当と紹介報酬で資金の大半が外部に流出していた構造を踏まえると、回収可能な資産を特定する作業は複雑になります。
集団訴訟での勝訴はあくまでスタートラインで、実際の回収には長期の法的プロセスが伴うでしょう。
消費者庁・捜査機関の動向と刑事事件化の可能性
刑事事件化が実現するかどうかは、被害回復の行方を大きく左右します。
消費者庁への告発を受けて、行政処分(取引停止命令・業務停止命令)が発動されれば、関連する代理店の活動も含めた包括的な封じ込めにつながります。
一方、弁護団が目指す刑事事件化については、詐欺罪の成立には「欺罔の故意」の立証が必要であり、捜査機関が事業実態の調査を経てどう判断するかが焦点です。
TSR債権者会見要旨では「投資対象のサーバーは実在が確認できないか、ごく一部しか存在しない可能性が高い」と指摘されており、サーバーの実在性をめぐる事実認定が刑事立件の可否を左右する核心的な争点になるとみられます。
現時点で逮捕・起訴を確認できる報道はなく、捜査機関の判断は今後の焦点ですが、民事・行政・刑事の三方向から包囲が進む構図は鮮明になっています。
まとめ
合同会社クリアースカイは、IPFS・Web3.0などの先端技術を看板に「3カ月で10%の利回り」をうたい、全国約5,000人から総額約250億円を集めたとされます。
サーバー購入という物品取引の形式、著名人・警察コラボによる権威づけ、多層的な紹介制度という三つの仕掛けが重なり、被害は全国31都道府県へ拡大しました。
2026年2月に支払いが停止・連絡が途絶えると、205名が第三者破産を申し立て、消費者庁への告発・集団訴訟・刑事告発へと包囲網が広がっています。小規模法人かつ事業実態が乏しいとされるため被害の全額回収は困難が予想されますが、現在も民事・行政・刑事の三方向から責任追及が続いています。

